旧黒井宿町並み 黒井 上越市 新潟県
黒井宿の始まりは、今から約400年前の天正年間とされ越後府中(直江津)と奥州(東北地方)とをつなぐ一番目の宿場として栄えました。高田に城が築かれた江戸時代には、街道も高田城下を通るように変えられましたが、それでも黒井は春日新田の次の宿場として、多くの人たちに利用されていました。宿場には、大名や重臣の泊まる本陣、脇本陣や旅人が泊まる旅籠、木賃宿などがありました。これらは、町並みの中で幕府の決めた一定の場所に造られ、街道の道幅より広く道が造られていました。また、道には井戸があって主に馬に水を飲ませるために、使われていたそうです。明治以降になると、交通機関が発達し、次第に黒井宿もその使命を果たすことがなくなりました。他の町より広い道幅が黒井宿のただ一つの名残といえます。  平成3年  上越市