廻船問屋熊木屋跡 出雲崎町尼瀬 三島郡 新潟県
嘉永元年(1848)勤王家頼山陽を父にもつ三樹三郎がこの町へ来た。酒豪で剣を取らせても一流で、父の影響で若くして勤王思想を抱き、幕政を常に批判して酒がすぎると□論のあげく刀を抜くという性格であった。 しかし頭脳明晰で、心ある人は彼に詩文を頼み教えをうけた。京都へ帰った彼は安政の大獄に連なり安政6年(1860)江戸で処刑された。 大正から昭和にかけては画家の安田靫彦、 中村岳陵、小川芋賤、里恵千靭らも訪れている。 良寛研究家の相馬御風、津田青楓らは幾度も来泊した。