蝦夷地唯一の城下町松前は、幕末時には戸数八千、人口三万を数え、仙台以北では最大の都市といわれ、近江商人を中心として北前船(弁財船)によって、日本海沿岸から瀬戸内海方面まで広く経済交流が行われ、大いに発展した町である。 しかし、箱館戦争で城下街の三分の二を焼失し、廃藩後は士族、豪商が多く離散し、さらに打ち続く火災によって、古い街並みは全く消失した。 町では、これら往時の特色を持った建物十四棟を再築し、松前藩屋敷と命名した。 この場を通じ、北前船交流地との広域経済をすすめると共に、松前藩の政治・文化・民俗を理解していただきさらに町の活性化、観光産業の飛躍を期待している。 
松前藩屋敷 西館 松前町 松前郡 北海道