熊野神社 市野町 浜松市東区 静岡県
江戸時代には熊野三社大権現と称され、真言宗正福寺(現在は廃寺)もあった。境内には、秋葉常夜燈、経塚に「郷中」と刻んだ自然石や、高さ約4mの花崗岩製の大きな宝篋印塔がある。また、祠には、馬頭観音と子安地蔵が祀られている。  浜松市東区役所
中野町熊野神社境内の宝篋印塔
 この宝篋印塔は、延享3年(1746)造立されました。 当時ここには鴨江寺の末寺正福寺があり、市野村代官・市野家の領地であった浅羽一色村の人々が功徳を願って寄進したものであります。遠州地方最大の宝鏡印塔で、高さ3.5m以上あります。  宝篋印塔とは、インドのアショカ王がお釈迦様の仏舎利を八万四千の塔に分骨した故事にならったもので、日本では鎌倉時代以降に盛んに造立されるようになりました。 この中には宝篋印陀羅尼経が納められてあります。  この塔の最上部は双輪と呼ばれ、その下には笠があり、 笠の下は塔身と呼ばれるこの塔の最も重要な箇所で、最下部は基礎となります。 塔身の作り方によって関西形式と関東形式に区別され、ここの宝篋印塔は関東形式と言われます。